9baa2aa8.JPGよく初心者だから安いシューズでいい!とか練習用のシューズだから何でもいい!と思っている方が多いのには驚きます。

まったく逆です。

でも適正価格があります。(高ければいいというものでもありません。)

そうですね、あくまでも目安ですがやっぱり定価で1万円前後が目安になります。

ランニングをする上で最低限の機能と耐久性を考えると定価で¥7000以下のシューズはオススメできません。

逆に¥13000と¥10000のシューズの差はあまりありません。(但しトレーニング用です。)
この価格差は自動車で言うオプションパーツの違いです。基本は変わりません。

「初心者だから安いシューズでいい」と思っている方は、実は色々なシューズを履いた経験があまり無いので、その差を体感していない為です。

作家の開高 健が言ってましたが「昔おいしいと思っていた食べ物を何十年振りに食べてみると思ったよりもおいしく感じない事がある。」これを「知恵の悲しみ」というそうです。

つまり色々なものを食べる事によって味覚の経験ができ、時間の経過がその食べ物を美化してしまって実際に食べてみるとそのギャップに驚き、哀愁を感じてしまうそうです。

話を戻します。

先日、ご紹介しましたNBの991(Bワイズ)ですが¥28000(希望小売価格)の価格はどこから来るのか疑問に思われている方が多いと思いますので、ちょっと説明させてもらいます。

製品コストは材料費や工数などいろいろありますが一番は生産ロットです。

つまり100足作るよりは10000足作った方が一足あたりのコストは安くなりますよね。

するとメーカーは造りやすいシューズを造ります。

写真は991のインソールを抜いた内側を写しています。

ご自分のトレーニングモデルと比較してみて下さい。

中心に縫い目が見えますが、これはソックスをイメージしていただければいいと思います。

つまり足を包んでくれてます。

この製法はスリップラスティング製法といいましてターサージャパンやソーティーなどのレース用のトップモデルにしか採用されていません。勿論手間がかかるので大量生産には向いていません。

次に見にくいと思いますが、カカトをホールドしているアンクルパットですが、一般のシューズと比べると薄くできています。その理由はカカトを押さえているヒールカウンターとアッパーの造りがしっかり出来ているから可能になります。

カカトのパットが厚めにできてるシューズは支えが貧弱な為パットを厚くして言い方が悪いですが誤魔化しています。パットがヘタレばゴソゴソの靴になってしまいます。

これらはほんの一部ですが、この様に目で見えにくい所の差が履き心地の差になります。

これは履いた人にしかわかりません。経験です。

お店で靴を選ぶ時、高価なシューズを履きまくってください。

それで嫌な顔をする店でしたらお払い箱ですね。(キッパリ)